物的損害(ロードバイク本体ほか)の示談交渉

 この章では、交通事故で破損したロードバイク修理費請求などの物的損害(物損)の対処法について説明します。自分自身に怪我が無くロードバイクだけが破損した「物損事故」の示談交渉、または人身事故で治療が終わる前に相手方保険会社とらロードバイクの損害だけ先に示談交渉を行う標準的なケースを中心に解説します。

とても多く発生している「物損事故」

 怪我人が存在せず物(車両)だけの被害がある物損事故は、人身事故に比べてとても多く発生しています。物損事故についての全国的な統計が存在しないため正確な事故件数は不明ですが、地方の警察署がそれぞれ発表している資料を見ると、物損事故はおおむね人身事故の5~6倍程度発生しているようです。1年間に物損事故に遭う確率を、人身事故の年0.4%の5倍である2%と仮定すると、ある人が70年生きたとして4人中3人が物損事故に遭う計算になります。自転車事故は、あくまで推定ですが年間50万件程度発生しているものと思われます。

 ロードバイク乗車中に自動車と衝突する交通事故に巻き込まれ、怪我が全く無い若しくはかすり傷程度だったものの、ロードバイクだけが破損してしまったという経験をした方も多いのではないでしょうか。

物的損害は「物の破損によって生じた損害」

 「物的損害」は、人の怪我によって生じた「人的損害」に対して、物の破損によって生じた損害を言います。ロードバイク本体(フレーム、ホイール、コンポーネント類など)はもちろん、サイクルコンピューターなどの装備品、ジャージなどの衣類も対象です。そのほかタクシー代などの帰宅に要した交通費や買い替え費用など、事故が原因で発生した費用も含まれます。

人的損害

(人の損害)

治療費、休業補償、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、逸失利益

物的損害

(物の損害)

ロードバイク本体、装備品、ヘルメット、アイウェア、衣類(グローブ、ジャージ、タイツなど)、アクセサリ、携行品

買い替え費用(修理見積費、組み立て工賃、防犯登録費など)、交通費(帰宅費用等)、車両運搬費用

物的損害だけ先に示談交渉をしても問題ありません

 人身事故の場合、示談交渉は怪我の治療が完了して全ての損害が確定した後に、治療費や慰謝料などの人的損害と物的損害を一括で行うのが本来の手順です。しかし、治療期間が長くなりそうな場合には、治療費などの示談は後回しにして、物の損害=ロードバイク(自転車)関連の損害だけを先に示談することが多く行われています。

 その理由ですが、加害者側の保険会社が被害者感情に配慮して、先に解決できるものは示談をして、一部でも賠償金を支払っておくことで以降の示談交渉全体をスムーズに進めることが主な目的です。また加害者の刑事処罰が予想される場合、被害者に一部賠償をすることで処分の軽減を図る目的もあるかもしれません。

 物的損害だけ先に示談に応じるかどうかは自由ですが、一部ではありますが先に賠償金を受け取ることができるというメリットがあります。デメリットは特にありませんので、相手方からの申し入れがあった場合は応じた方が得策です。

 次の記事からは、実際の物的損害の示談の流れについて説明します。

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