弁護士探しのハードルを超えて

  まずは弁護士探しです。事前の下調べで分かったことは、交通事故案件を数多く扱っていて、かつその処理に精通した弁護士の数は非常に少ないということでした。

 一般的な交通事故であればどの弁護士でも処理自体は可能です。交通事故の損害賠償請求は通称「赤本」と呼ばれるマニュアル本があり、事例も豊富なので依頼する弁護士の得意分野に関わらず一定のレベルは保証されています。しかし、後遺症の申請について一定の専門知識がありそうな弁護士事務所はほとんどありませんでした。自分の場合は後遺症の認定も考えていく必要があり、適当な弁護士に依頼してしまうと後遺障害が非認定となり一巻の終わりとなる可能性が非常に高くなります。そのため、特に後遺障害の申請に関して知識と経験がある弁護士を慎重に探す必要がありました。

 普段の生活で弁護士との接点は全く無いので、調査に使ったのは完全にネット検索です。少し調べると「交通事故専門」とか「慰謝料が○○○万円増額!」などと威勢のいい事例を宣伝をしている大手弁護士事務所のページが数多く見つかりますが、その中からオリジナル記事が乏しく経営コンサルタントや広告業者が作ったと分かる事務所のページを除いたところ、名古屋市内で5件程度の弁護士事務所が候補に残りました。名古屋市のような比較的大きい街でも1桁しかありませんでしたが、この中から依頼するしかないようです。

 まず弁護士に依頼をするにあたって2つの問題がありました。1つ目は、軽度の後遺障害等級の事件を引き受けてくれる弁護士が存在するかどうかです。

 後遺症が残る可能性があるのは左手舟状骨と腰のむちうち症状です。左手の筋力低下やむち打ち症の後遺障害は14級9号という一番下の等級で、高度な等級の障害に比べると慰謝料がそれほど高くありません。弁護士報酬は成功報酬で計算するため、専門知識のある弁護士は高い等級の後遺障害で高額の報酬が見込める事件でないと引き受けてもらえないかもしれません。自分の場合は認定されるかどうか確実でない程度の症状なので、手間暇をかけて資料収集をする必要がある案件を引き受けてくれるかどうか分かりません。

 2つ目の問題は、加害者が無保険で裁判が前提であり、かつ人身傷害補償保険から支払いを受けるという複雑で手間のかかる案件であるということです。

 普通の示談の流れでは、弁護士が保険会社と交渉し、増額した慰謝料が提示されて早ければ1ヶ月程度で示談が成立し事件処理が終了します。弁護士も保険会社もお互いプロ同士なので揉めて裁判まで行くケースはそれほど多くなく、一定の報酬が見込める事件であれば弁護士に受任してもらえる可能性は高いはずです。

 それに対して、自分の場合は加害者が無保険かつ外国人で、さらに人身傷害補償保険から補償を受けるために裁判が必須なので手間がかかります。弁護士にとって報酬が見込めず面倒な案件として受任を断られる可能性が高くなります。

 そして人身傷害補償保険の「判決で示された損害額を保険金として支払う」という規程は、保険会社各社がごく最近新設した条項です。平成24年に保険金に関連した最高裁の判決があり、その後各社が相次いで改定したようですが、新しい規程であるために実際に適用した事例が見つからず、手法としては一般的でなくほとんど知られていない状態です。地元で法律相談をした弁護士も最初の相談では「人身傷害補償保険は、保険会社が決めた額しか受け取れない」と説明していて全く知りませんでした。それを素人の自分が弁護士という専門家に説明し理解をしてもらう必要があります。逆に「シロウトが何訳の分からない事を言っているんだ」と真っ向から否定されてしまうかもしれません。

 この2つのハードルを超えられるかどうか。無保険の加害者に裁判を起こし人身傷害補償保険から裁判基準で保険金を獲得するという手法は、事前の法律相談で可能であると裏付けは取ってあるものの、実際に受任してくれる弁護士がいなければ絵に描いた餅でしかありません。

 ここが勝負どころ、乗るか反るかの勝負です。絞り込んだ5つの弁護士事務所の中から、まずはその中で一番若手の弁護士が代表をしている事務所に電話をかけます。

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