交通事故被害対処マニュアル序文

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 ロードバイクの交通事故被害者によって書かれた被害対処マニュアルは、存在自体が珍しいと思います。

 まず、交通事故に遭う人は少数派です。
 平成27年の交通事故(人身事故)の件数は約53万件です。件数自体は多いように見えますが、日本国内で1年間に交通事故の当事者になる確率は0.4%で、これはある人が70年間生きたとしても、約75%の人は怪我をするような交通事故には一生に一度も遭わない計算となります。このうち自転車乗車中の事故が占める割合は4分の1(約9万7千件)ですので、自転車で交通事故に遭う確率は更に低いものとなります。

 また、交通事故の被害者になったとしても、その大半は怪我が軽傷で、保険会社の担当者との示談交渉だけで解決に至るのが一般的です。もし円満な解決ができなかったとしても、保険会社が提示した示談の内容や金額に関して、保険会社と交渉するか争うかどうかという範囲の中で完結します。
 保険会社との交渉を中心とした体験談を書いている人は多く見かけますが、それは交通事故処理の一部でしかありませんので、その内容は部分的・断片的なものに留まっています。

 私の場合は、ロードバイク運転中に交通事故の被害者となり、加害者が無保険かつ外国人で、入院、手術、保険会社との交渉、弁護士依頼、加害者の刑事起訴、後遺障害等級認定、民事訴訟提起という交通事故のフルコースというレア中のレアケースを経験してしまいました。確率で言えば0.01%未満、日本で年に1件有るか無いかくらいのレア度だと思います。そのような経験をして、さらにマニュアルにまとめようとする変わり者がいる確率となれば・・・微粒子レベルの存在確率と言っても過言ではないでしょう。

 そんな微粒子級被害者の私は、前職がシステムエンジニアです。コンピュータシステムの設計や制作はもちろんですが、業務分析やドキュメント作成、説明書を作成するのも主要な仕事でした。そこで何を考えたか、せっかく交通事故で苦労したのだし、膨大な時間をつぎ込んで調べた交通事故に関する知識がこのまま消え去ってしまうのは惜しいと思いました。交通事故処理という業務の処理フローを解析したうえで、成果品としてマニュアルにまとめようと思いついたという次第です。

 さて、交通事故の当事者になる確率は低いとはいえ、不幸にも被害者になってしまった場合、怪我の治療だけでなく、加害者あるいは保険会社との煩わしいやり取りを強制されます。仕事や日常生活への支障が生じ、ロードバイクの修理や、長期間ロードバイクに乗れない事に対する不満や復帰への不安といった、事故以前の生活では全く無縁だった心配事が山のように伸し掛かり、心身共に大きな負担となります。

 そして交通事故に対する知識がほとんど無い状態で、被害者のあなた自身が、プロである保険会社あるいは加害者との交渉に臨まなくてはなりません。加害者が誠意のある人で穏便に解決できれば良いのですが、交通事故は双方の言い分が対立して揉め事になるケースが非常に多いです。ロードバイク人口が増加しているとはいえ、まだまだ世間では、

・ロードバイクに対して知識と理解のある人は少ない
・そもそも公道を高速で走行する「車両」であるとの認識が低い
・道路は自動車優先で、ロードバイクは邪魔者と考えるドライバーがいる
・まさか何十万もする高級車とは想像すらしていない

ことから、事故現場ではしおらしくしていた加害者が、いざ請求書を送ってその金額を見た途端に「納得出来ない!認めない!」と態度を一転させることは想像に難くない事かと思います。そうした相手に対しては、被害者自身が知識をつけて適切な対処をしなければ、損害に見合わない最低限の補償しか受けられないか、あるいは補償が全く受けられない結果となってしまうでしょう。いわゆる泣き寝入りです。
 そこで、ロードバイクの交通事故について、私自身の交通事故被害経験を踏まえて、事故状況、負傷の程度および保険の加入状況等に合わせて、可能な限り自分の力で被害回復を図る手法をマニュアルとしてまとめました。
 基本的な流れを中心に記載していますので、事故処理の大まかな流れを掴むための参考書としてご利用いただき、不足する部分はネットで調べたり、専門家のアドバイスを受けるなどしていただくようお願いします。

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